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作者:仮名堂アレ,博
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-04-15(小学馆)
价格:¥615 原版
文库:Gagaga文库
丛书:コピーフェイスとカウンターガール(3)
代购:lumagic.taobao.com
コピーフェイスとカウンターガール3 小学館eBooks〈立ち読み版〉 コピーフェイスとカウンターガール 3 仮名堂アレ イラスト 博 目次 序章 第一章 三月末のスケジュール 第二章 卒業旅行 第三章 四畳半島 第四章 早川早苗の告白 第五章 早川早希の告白 第六章 早川早希の失踪 第七章 さよなら 終章 あとがき    序章  校門を出てしばらくは平坦な道が続いた。  ちらほらと点在する住宅を抜けて、裏山の入り口を目指す。 「わたし、あまりアウトドアな人間ではないんです」  自転車の荷台に乗った早希が不服そうに呟いた。 「奇遇だね。僕もだよ」 「それならどうしてわざわざ山の上まで遠征なんてするんですか? 景色が見たければインターネットで見ればいいじゃないですか。いくらでもあるんですよ、風景画像」 「実際に見るのとそうでないのとは全然違うよ」 「視覚的には変わりません」 「スケールが違うよ」 「それなら大きなディスプレイを買えばいいんです」 「……君は天体観測がそんなに嫌なのか?」 「そういうわけではありません。わたしはただ平穏に暮らしたいだけなんです」 「とにかく後悔はさせないからさ」  徐々に民家の数が減り、道の周りが木々で覆われ始めた。  簡素な看板のある三叉路を右に向かうと急に勾配が厳しくなる。  途中までがんばってペダルを踏んでみたものの、バランスが取れなくなるほど速度が落ちたので自転車を降りた。 「ここからは歩いていこう」  僕が振り返って告げると、荷台から降りた早希が呆れたように言った。 「見栄を張ってがんばったりはしないんですね」 「無理はしない主義だから」 「まあ、そのほうが賢明ですよね」  僕は自転車を押して坂道の残りを進む。  早希は望遠鏡を持って僕のあとを少し離れてついてきた。  これは早希が天体観測部に入部して間もない、去年の六月のこと。  この頃の彼女は自分の好きなことばかりやって、まともに部活動をしようとしなかった。  そこで僕は彼女を連れて学校の裏山へ天体観測に向かった。  この日をきっかけに僕らの距離は少しずつ縮まるようになっていった。  だけど、今回ばかりは早希は二度と僕