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作者:三上康明,おりょう
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-01-22(集英社)
价格:¥600 原版
文库:DashX文库
丛书:東京戦厄高校第72討伐班(3)
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東京戦厄高校第72討伐班 3 この本は縦書きでレイアウトされています。  CONTENTS Prologue Chapter Ⅰ Chapter Ⅱ Chapter Ⅲ Chapter Ⅳ Epilogue ダッシュエックス文庫DIGITAL 東京戦厄高校第72討伐班3 三上康明 Prologue 「ハァッ、ハァ……ハァッ……」  響刻構成体プレーングリツプから伸びる青色の刃が廻人の顔を照らす。  本来、二本あるはずのダガー。  今手元にはこの一本しかない。  両足を覆うブーツにも細かなヒビが無数に入っている。 「クソッタレ……」  壁に背をつけると、そのままずるずると座り込んでしまいそうだ。  身体中から汗が噴き出し、息も上がっている。  戦闘服でもある東京戦厄高校の制服はすり切れ、汚れていた。  とどのつまり廻人は――追い込まれていた。 「!」  カツーン……カツーン……カツーン…………。  足音が響く。  薄暗いフロアだった。廃ビル。中途半端に崩壊した壁、割れた窓ガラス。  外から射し込む夕陽以外に光源はない。 「――そこか」  女性の声は、明らかに廻人に向けられていた。  廻人の身体は十分に隠れている。他に隠れる場所も多い。  それなのに彼女は、廻人の居場所を見抜いた。 「出てこないの? いーよ、それでも……」  ぴしん、と彼女は手に持った――ムチをしごいた。  ムチは紫色の光を放っていた。 「そのまま壁と――心中しなッ!!」  彼女の腕が真一文字に振り抜かれるや、一拍遅れて紫色の閃光が壁へと襲いかかる。 「ッ!!」  廻人はその瞬間、前方へ跳んだ。  この場に留まることは得策ではないと直感した。  直後、ムチが壁に触れる。  新聞紙をちぎるようにたやすく、ムチが、壁を破る。  崩れ落ちるガレキ。粉塵の舞う向こう、 「ほーら、いたぁ……♪」  にったりと笑う彼女。  災厄技術庁直下、選抜シューターチーム「ファルコン」の隊員章を胸につけ、上下一体のツナギ型スーツをまとっていた。  前面にジッパーがあり、首まですっぽり覆う作りとなっているが、腹のところまで彼女は開い