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作者:篠崎芳,〆鯖コハダ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2016-01-25(overlap)
价格:¥690 原版
文库:overlap文库
丛书:聖樹の国の禁呪使い(5)
代购:lumagic.taobao.com
聖樹の国の禁呪使い 5 目次 序章 第一章 遭遇 第二章 宝石の煌めき 第三章 第五禁呪と脅威の響き 幕間 かくて最後の幕は上がる 第四章 わたしの王子さま 番外編 第6院 終章 イラスト/〆鯖コハダ 序章 「クロヒコ様、その……どうかされましたか?」  ベシュガムとの戦いを終え、次なる戦いへの決意を固めていた俺に、ミアさんが気遣わしげに声をかけてきた。 「え?」 「なんだか、怖いお顔をされていたので」  不安げだったミアさんが取り繕うような笑みを浮かべ、両手を打ち合わせる。 「あ、でもそうですよね!? むしろこんな時だからこそ、その……戦意を高めるのは当然のことですよね!?」  いけない。  セシリーさんたちを助けたいと思う気持ちが顔に出過ぎたせいか、ミアさんを怖がらせてしまったらしい。 「あの……怖がらせたならすみませんでした。気持ちが焦って、つい余裕のない感じになってしまって」 「いえ、わたくしこそ出過ぎた物言いを……クロヒコ様がお優しい方なのは、十分わかっておりますのに。妙なことを口走ってしまい、申し訳ございませんでした」 「あ、謝らないでくださいよっ」  ふふ、とミアさんが笑顔になる。 「ほら、やっぱりお優しいです」  この嬉しそうなミアさんの笑顔には、いつも癒される。  さて……まずはセシリーさんの居場所か。 「マキナさん」 「何?」 「《晶羊亭》って、以前俺たちが二人で食事をした店ですよね?」  俺が尋ねると、マキナさんは何かを察した表情になった。 「つまり今日、セシリー嬢がそこに?」  俺は頷く。  ふむ、とマキナさんが小さな顎に拳を添える。 「あそこからだと学園より避難地区の方が近いわね。ガイデン様が一緒なら……一度アークライト家の屋敷に立ち寄ってソエル・アークライトを連れ出してから、避難地区か城へ向かう確率が高いと思うけれど」  晶羊亭は貴族地区にある。  そこからだと城や聖樹、避難地区が近い。  城には、キュリエさんがいる可能性が高い。  聖樹騎士団が敗れたという情報が伝わっているとすれば、北門へ向かった可能性は低いと考えていいだろう。その場合、キュリエさんなら北門を目指さず、セシリーさんとの合流を試みるのでは