后退 返回首页
作者:日々花長春,はぎやまさかげ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-12-25(overlap)
价格:¥650 原版
文库:overlap文库
丛书:異世界混浴物語(3)
代购:lumagic.taobao.com
異世界混浴物語 3 混迷の岩盤浴 目次 序の湯 フロローグ 一の湯 炎の国名物、温泉湯豆腐 春の湯 はるのん犯科帳 二の湯 黒鉄の底無し風呂 三の湯 ラコニクムを越えて 四の湯 探訪、いにしえの湯 間の湯 にゃんにゃんクエスト 序の湯 フロローグ  俺の名前は北條冬夜。漢字で書くと寒そうだが、心とお風呂のお湯は温かいつもりの元高校生だ。今は異世界に召喚されて『女神の勇者』をしている。 「妙な事になったな……」  俺達一行は現在『砂漠の王国』ハデス・ポリスを脱出し、ヘパイストスへと続く東側の地下道を進んでいた。そちらが一番近いらしい。  情報源は馬車から後方をじっと見つめる黒髪の少女。年の頃は中学生、いや小学生ぐらいだろうか。白磁のようなきれいな肌で、整った顔立ちをしている。  彼女こそが、黒い卒塔婆を引き抜くとどこからともなく姿を現したあの少女だ。 「い……いぢめる?」 「……いや、いじめないから」  そんな言葉と共に涙目で現れた彼女は、やはり闇の女神だった。  そんな女神がどうして俺達に同行しているのか。  ここに至るまでには色々とあったのだ。  俺は女神の横顔を眺めながら、彼女が現れた直後の事を思い出した。 「すいません! すいません! ごめんなさい! ごめんなさい!」  膝を抱えて体育座りをしていた少女は、跳びはねるように起き上がってペコペコと謝りだした。俺達は呆気にとられ、訳も分からず必死に彼女をなだめて話を聞いてみる。 「その、なんだ、君は一体何者なんだ?」 「あ、自己紹介もできずにすいません。私、ラクティ・ロアといいます。闇の女神です」 「や……やっぱり女神なのか……」  夢で見た姿とそっくりだったのでもしやと思ってはいたが、本人から言われるとやはり衝撃が大きい。 「こんなダメダメな女神ですいません……」 「いや、そこまで卑屈にならなくても」  皆でなだめながら話を聞いてみると、闇の女神は例の黒い卒塔婆の力で封印されていた事が分かった。  その辺りの歴史に詳しいクレナによると、確かに初代聖王は対魔族用の切り札を魔王との決戦の際に用いたと言われているらしい。黒い卒塔婆が、その切り札だったのだろう。  当然、魔族との戦いにおいて役に立つ物なので回収しておいた。