后退 返回首页
作者:滝川廉治,鍋島テツヒロ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-11-25(集英社)
价格:¥600 原版
文库:DashX文库

代购:lumagic.taobao.com
MONUMENT あるいは自分自身の怪物 この本は縦書きでレイアウトされています。 CONTENTS   Prologue 1・Call me BORIS 2・Admission 3・Time to die 4・Conflict 5・Hideout 6・Monument 7・End my story   Epilogue ダッシュエックス文庫DIGITAL MONUMENTモニュメント あるいは自分自身の怪物 滝川廉治 What are heavy? sea-sand and sorrow: What are brief? today and tomorrow: What are frail? Spring blossoms and youth: What are deep? the ocean and truth. -Christina Rossetti- 重いものは? 海の砂と嘆き。 短いものは? 今日と明日。 儚いものは? 春の花々と若さ。 深いものは? 大海と真実。 ―クリスティーナ・ロセッティ― ※     ※     ※  人類が火を熾すよりも先に、発火の魔術に目覚めた世界。  あらゆる理論や法則に、応用として個人の魔力資質の差異が組み込まれている世界。  ソクラテスもプラトンも、ベートーヴェンもモーツァルトも、フロイトもユングも、ヒトラーもスターリンも、手塚治虫も藤子・Fエフ・不二雄も存在していたけれど、魔法がある世界。  不思議な力が存在しても、結局は似たような歴史を歩んできた世界の物語。 ※     ※     ※  俺の事はボリスと呼んでもらいたい。とりえあずこれが、俺にとって自分の名前だと認められるギリギリのものだ。さしあたっては。  この名前の由来はボリス・カーロフという、かの有名な『フランケンシュタインの怪物』を演じた俳優から、らしい。あまり愉快な気持ちのする由来ではないが、それでも困った事に俺に付けられた数々の異名の中では、これだけが唯一マシなものだ。他はどれもこれもひどいもので、そもそも人名として適当でないものばかりだ。  断っておくが、俺は一応まともな人間だ。両親の顔も自分の本名も、本当の国籍も誕生日も知らないだけで、別に人造人間というわけじゃない。  この名前を貰うまで俺の名前はただの数字だった。物心がつい