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作者:白米良,たかやki
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-11-25(overlap)
价格:¥690 原版
文库:overlap文库
丛书:ありふれた職業で世界最強(2)
代购:lumagic.taobao.com
ありふれた職業で世界最強 2 目次 第一章 ボーイミーツ……残念ウサギ 第二章 革新するウサギ達 第三章 ライセン大迷宮 第四章 ミレディ・ライセンェ~ 終章 番外編 化け物ですが、なにか文句でも?  僅かな光もない暗闇に包まれた洞窟の中。  小さな虫の這いずる音すらも感じられないひっそりしたその空間は、人の手が入っているようには見えない、凸凹とした極めて自然的な様子だった。ただし、自然的な洞窟でありながら、出入口がない閉ざされた空間であるという極めて不自然な点を除けば、だが。  自然的に、あるいは偶発的に、地中にエアポケットが出来るということはあり得ないことではない。しかし、この閉ざされた洞窟が不自然であることを裏付ける決定的な異様さが一つ、洞窟の中央に存在していた。  それは、地面に刻まれた複雑にして精緻な、円陣に囲われた幾何学模様だ。いわゆる、魔法陣というやつである。もっとも、この直径三メートル程の魔法陣を、現代の魔法に携わる者が見たのなら、きっと驚愕に目を剝くか、場合によっては卒倒するに違いない。それほどまでに極まった魔法陣だった。  もっとも、国宝として扱われそうなほど壮麗な魔法陣であっても、現在は埃に塗れて薄汚れており、なんとも物悲しい雰囲気を漂わせている。十年や百年では利かないほど、長い年月使われていないことは明白だ。まるで、いつか資格を持つ者が現れて引き抜かれるのを待っている御伽噺の中の伝説の剣のように、ひっそりと存在している。  そんな魔法陣に、いったいどれほど振りなのか、遂に変化が現れた。魔法陣が刻まれた溝に沿って、僅かに紅色の光が奔り始めたのだ。最初は蛍火のように儚く仄かに、そして次第に強く強く輝きを増していく。  一拍。  光が爆ぜた。鮮やかな紅色の魔法陣を燦然と輝かせ、更には洞窟の暗闇を薙ぎ払っていく。神秘的というべき壮麗な光景。この場に立ち会う者がいたのなら、きっと超常的存在の顕現をイメージし、その身を震わせて瞠目するだろう。  が、やがて光が宙に溶け込むように霧散していき、魔法陣の上に人影が二つ見え始めた頃、木霊したものは…… 「なんでやねん」  雰囲気ぶち壊しのツッコミだった。  完全に光が収まり暗闇が戻った洞窟内で、心底ガッカリしたような表情で佇むツッコミの主。それは、数ヶ月前、クラスメイト