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作者:岸根紅華,猫鍋蒼
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-10-25(overlap)
价格:¥690 原版
文库:overlap文库
丛书:戦華の舞姫(1)
代购:lumagic.taobao.com
戦華の舞姫 戦華ノ姫君ハ汚レナイ 目次 序章 第一章 二人の花嫁 第二章 来訪者 第三章 夢と失望 第四章 花嫁候補な舞姫たち 終章  その日、少年は女神と出逢った。  背中まで流れる燃えるような灼髪。  強い意思を持った真紅の瞳。  窮屈そうな胸鎧と、それとは対照的に引き締まった腰。  機動性重視なのか、最低限の装甲しかついていない短めなスカートと、レッグアーマーから見える健康的な太もも。  一枚の名画にも見える少女は、新米国王の彼に、祝福の花束ではなく、華奢な体には不釣り合いな大剣を突きつけていた。 「初めましてアルトス王。出会って早々悪いけど、あんたには死んでもらうわ!」  微笑みながら、  彼女が涼やかに、歌うように声を弾かせる。  粉塵吹き荒ぶこの場に一瞬、爽やかな風を錯覚してしまう凜とした振る舞い。  いつまでも見ていたい気持ちはあるが、今の状況と少年の立場がそれを許さない。  今、彼の国アルトスは隣国のフレイア軍、二〇〇〇に攻められている最中なのだから。 「お前〝舞姫デイーヴア〟か?」  紅眼、灼髪に大剣を持つ美少女。 「ふふっ、どうかしら。もしそうだとしたら、何だって言うの?」 「? だからどっちなんだよ……」  ぼんやり呟く少年の瞳は、向けられる剣先よりも、その凜と響く声音と、気の強そうな真紅の眼差しに吸い寄せられる。 「まあ、どっちでもいいじゃない。どうせあんたは、すぐに死ぬんだから!」  少女が地を蹴ると同時、まるで優美に舞うかのような動作で大剣を振りかぶると、 「その首……」  ――ここにきてようやく、ハッと少年は我に返る。  だがそれでは遅い――遅すぎた。 「もらった!」  頭上から少女の身丈ほどあろう大剣が、勝利の祝福を奏でる刃鳴りを上げ襲い掛かる。  眼前に迫る恐怖に、思わずゴクリと固唾を吞み込んだ。  はたして。  それを見ている者がいれば、誰もが彼の首が飛ぶ結末を思い描いただろう……だが、  ギィン!  ――大剣は少年の体に当たる刹那、不可視な何かによって軌道をずらされた。