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作者:高橋びすい,新堂アラタ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-10-02(讲谈社)
价格:¥540 原版
文库:讲谈社轻小说文库
丛书:終末世界のスペルブレイカー(1)
代购:lumagic.taobao.com
終末世界のスペルブレイカー 口絵・本文イラスト/新堂アラタ デザイン/百足屋ユウコ+ナカムラナナフシ(ムシカゴグラフィクス) 編集/庄司智 序章 「きゃあああああああああああ!!」  テント裏に併設されているバスルームから、少女の悲鳴がこだました。  考えるよりも先に体が動き、アハトはテントを飛び出した。そのままバスルームへ急行する。 「どうしたユスティ!? 敵か!?」  プレハブの扉を開いて脱衣所に突入し、バスルームのカーテンを引き開けると、金髪の少女が床にしりもちをついていた。湯をしたたらせている金髪から垣間見える耳は、人間とは違って尖っている。  このエルフの少女を守ること──それが、アハトの任務だった。  視線を走らせ、バスルーム内を確認する。特に変わった様子はない。窓も内鍵が閉められており、侵入者がそこから逃げた、とは考えにくい。 「何があったんだ?」  足元で震えている少女──ユスティに、アハトはたずねた。 「あ、あれ……」  ユスティは顔をそむけながら、部屋の隅のほうを指さした。  蜘蛛が一匹、壁に張りついていた。蜘蛛、と言っても、ほんの豆粒くらいの大きさで、注意深く見なければ気づかないようなものだった。 「──こいつが怖くて悲鳴をあげたの?」  ユスティはぶんぶん頭を縦に振る。目をぎゅっとつむって、がたがたと震えている。  アハトは一気に脱力した。追手に襲われたわけではないのか。  指で蜘蛛をつまむと、アハトは窓を開け、外に逃がしてあげた。 「ほら、これでもう大丈夫だよ」 「あ、ありがとうございます」ユスティはふうっと息を吐くと、立ち上がって頭を下げた。「わたし、蜘蛛がすごく苦手で──」  と、ユスティは自分の体とアハトの顔を交互に見つめた。  アハトはこのとき初めて、ユスティが一糸まとわぬ姿であるということに気づいた。  思わず、その美しい裸体に見とれ、言葉をなくす。  一瞬の、間。  そして、 「きゃああああああああああああああああああああああああああ!!」  ユスティが悲鳴を上げたのと、アハトがバスルームを飛び出したのは同時だった。 「アハトのエッチ!!」  石鹼、風呂桶、シャンプーの容器など、バスルームに存在するあらゆるものが背後から襲ってくる。 「仕方ないだろ! 任務優先だ!」  走りながら叫ぶ。  そ