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作者:七烏未奏,早川ハルイ
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-10-02(讲谈社)
价格:¥540 原版
文库:讲谈社轻小说文库
丛书:不完全魔王のチート殺し(2)
代购:lumagic.taobao.com
不完全魔王のチート殺し2 口絵・本文イラスト/早川ハルイ SDイラスト/桜みさき デザイン/AFTERGLOW 編集/庄司智 ■序章  運命、というものがあるのだとすれば。  それは、経過を描くものではなく、史実を作るものでもなく、思想を決めるものではないだろうか。  夢に一途であろうとする者。国や家族を守ろうとする者。使命を追いかける者。一心不乱に識ろうとする者。正義に身を費やす者。  ──悪に、導かれてしまう者。  悪とは、正と反対の思想だ。  光の裏側にある陰。太陽のいない場所に潜む闇。  調和を乱す、迷惑な、負を当然とする、常人とは相対的な生き方。  つまりは、綺麗な者が存在すればこその、悪。  そして、魔王とは、そんな悪の集合体であり、頂点であり、悪を肯定するための思念。  然るに。  魔王なんて存在は、生まれた時点で憎まれ、嫌われ、呪われていて──。  では、どうしてそんなものが、生まれてしまうのか。  ──思想弱者マイノリテイーなんて、捨て置けばいいのに。  調和を乱す者など、世界に不要だ。  仮に、そんな彼らに悪とならざるを得ないエピソードの一つや二つあったとしても、そんなもの存在意義にはならないだろう。  悲劇の類は、少なからず誰だって背負っているものだし、比べるものではない。  ──だから、最初から生まれなければいいのに。  そうだ。最初から、存在しなければいい。  でも──それでも、芽吹いてしまったものは、どうすればいいのか。  ──いくら、彼を求める人がいたからといって。  いや、違う。求める人がいるから、存在するのだ。  ──あぁでも、それってなんだか。  どこか、致命的で、不完全な、矛盾があるような。 ■第一章 孤島にて  とある、海に囲まれた孤島にて。  空からは灯りが消えて、世界が闇夜に染まった頃。  俺と瑠璃梨とココロは、野営地としている簡易的な居住空間で、焚き火を囲んでいた。  森林部の入り口に続く開けた土地。そこの周辺にある木々に蔓をかけ、葉のある切り枝を重ねて屋根を作り、雨を避けられるようにした、そんな空間だ。 「はぁ……しかし、こんな状況になって、もう二週間か」  椀の中身を