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作者:鰤/牙,桑島黎音
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-10-02(Hobby Japan)
价格:¥559 原版
文库:HJ文库
丛书:VRMMOをカネの力で無双する(6)
代购:lumagic.taobao.com
VRMMOをカネの力で無双する6 目次 0―序章 1―御曹司、保釈される 2―御曹司、女子高生を連れまわす 3―御曹司、根回しをする 4―御曹司、出し抜かれる 5―御曹司、降り注ぐ 6―終章 0―序章 『オフ会をやるわよ!!』  一朗たちの元にそんなメッセージが届いたのは、8月9日頃のことだった。  VRMMOナローファンタジー・オンラインが、停止されていたサービスを再開させた、その直後のことである。  人工知能ローズマリーが引き起こしたこの事件は、公にはプログラムの暴走による会社側の不祥事と認識されている。運営会社シスル・コーポレーションには捜査のメスが入り、ゲームのサービスも、一時的に停止せざるを得なくなった、という状況だ。  そんな状況であるから、一朗たちもナロファンにログインできない日々が続いていた。  まぁ、ゲームにログインできなくなったくらいで、死にはしない。死ぬような人間もいるが、一朗たちはそうではない。ただ、ゲーム内の友人たちは元気かな、と考える程度のことである。  そんな折、ギルドメンバーのアイリスから、メッセージが届いたのだ。  要件は『オフ会をやるわよ!!』である。  そんな急かさなくとも、ナロファンはサービス再開されたのだし、ゲームにログインすればすぐできる話なのに。一朗はそう思いつつも、彼女のメッセージに取り合った。 「いつやるって言ってるんですか?」  洗い物を終えた桜子が、一朗の持つタブレットを横から覗き込んでくる。  今日の朝食も、桜子の成金リハビリ食だ。朝からチキンラーメンは重いので、適当にパスタを茹で、オリーブオイルと海苔をまぶしただけの、実に色彩に欠ける虚しい朝食となっていた。桜子は相変わらず、思い出したように高級料理を食べたがる奇病から脱せていないのだが、リハビリの効果は徐々に出ている。まだまだ先は長そうだが。  一朗は答えた。 「8月の第3週。盆明けくらいだね。桜子さんは、里帰りの予定ある?」 「んー……。言っても川口ですしねぇ。まぁ、実家に顔出しくらいはしてこようかな。でもお盆明けならなんの問題もないです」  そういう一朗に、〝実家〟の概念はない。彼の父親にしてツワブキコンツェルン総裁である石蕗明朗が、帰るべき〝家〟を持っていないからだ。24時間365日