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作者:和巳奈純,空維深夜
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-06-19(一迅社)
价格:¥500 原版
文库:一迅社文库

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にっちもさっちも恋愛許可証 イラスト▼空維深夜 デザイン▼伸童舎 目次 序章 Number 1 新学期 Number 2 クラスメイトと恋愛風紀 Number 3 恋愛許可証ライセンスの効力 Number 4 愛しの恋愛許可証ライセンス Number 5 みはしの決意 Number 6 鳴子の裏切り Number 7 和歌子の謀反 Number 8 礼央奈の葛藤 あとがき 序章 「――ああ、愛が重い」  ったく、みはしのやつめ。  いくら幼なじみだからって、ああも四六時中付きまとわれてはかなわない。  やっぱり男子校に行って正解だった。  近ごろはもっぱら、通学時間が待ち遠しい。 「ん?」  通学路の脇を、何台ものトラックが通りすぎていく。 「今日はやけに多いな」  ショベルカー積んでるってことは、どっかで工事なのか。  朝早くから大変だな。 「おっす、善治郎」 「よう、モブ山」  じきに校門が見えるあたりで、クラスメイトと出くわした。  ちなみに、善治郎とは俺の名だ。 「まさか、モブ山に会うとは思わなかった」 「あー、期末テストがやべーからな、少しでも印象よくしようと早めに来た」 「留年とかやめてくれよ?」 「俺だって、意地でも善治郎先輩とか呼びたくねーよ。ま、進級してクラス替えしたところで、夢も希望もありゃせんけど」 「なんだ、またそれか」 「だってよ、隣に女子校があったら、未練たらたら垂れ流しだろうが。なにが悲しくて、一度きりの青春を野郎どもとフィーバーせねばならん」 「気持ちはわかるが、俺にとっては今のほうがマシだ」 「……善治郎、おまえホモだったのか」 「もうノートは見せん」 「冗談だ冗談。あれだろ、幼なじみから逃げてるんだっけ? 贅沢な話だよな」 「モブ山は知らないから言えるんだ」 「そんなにすごいのか?」 「日暮学園に入って、俺はようやく安らぎを得られたんだ……」  俺は思わず、遠い目をして空を見上げた。  その横で、モブ山は同情するかのような哀れみの顔になる。  察してくれたらしい。 「けどよ、その子、隣の女子校に通ってるんだろ? なら安心だよな」 「ああ、少なくとも卒業までは平和そのものだ」