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作者:,ミユキルリア
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-05-25(overlap)
价格:¥650 原版
文库:overlap文库
丛书:神話伝説の英雄の異世界譚(1)
代购:lumagic.taobao.com
神話伝説の英雄の異世界譚 1 目次 序章 第一章 出会い 第二章 片鱗 第三章 覚醒 第四章 軍神乙女 第五章 軍神の目覚め 終章 イラスト/ミユキルリア 序章  少年は歓声に包まれていた。  どの歓声にも喜びが滲み、祝福の言葉が溢れている。  宮殿広場を埋め尽くす人々――その顔には何の杞憂もない笑みがあった。  民衆の視線を独占するのは、露台バルコニーに立っている少年だ。  一時は滅亡寸前まで追い詰められていた国が、いまでは中央大陸ソレイユの覇者と呼ばれるまでに至った。  これも全て王を傍で支え続け、絶望と困難な状況を乗り越えて、幾多の戦いを勝利に導いた少年の功績であろう。  歓声に応えるように、少年は手を一度だけ振って、その場をあとにする。  少年が去って露台が無人となっても、喝采が止むことはなかった。  これから街は、しばらく眠らなくなる。  戦争によって崩れた城壁の修理が遅れようとも、破壊された家屋があろうとも、飽きることのない祭りが毎日のように続いていくのだ。  大陸の覇者――前人未到の偉業を成し遂げたのだから。  少年は城内に戻り、露台と玉座のあいだを繫げる通路を歩いていた。  汚れ一つない白壁に挟まれた廊下には、弾力のある深紅の絨毯が隙間なく敷かれている。  そこを黙々と歩いていた少年の前に、一人の青年が先を遮るように現れた。 「……本当に戻るのか?」  憂いた顔を見せる青年に、少年は躊躇いを見せた後に頷く。 「……うん。名残惜しいけど戻らないとね」  青年――この国の王にこんな口の利き方ができるのは、最初で最後、少年ただ一人であろう。他の者が王に対してこのように喋りかけたなら、不敬罪で死刑か、それに近い罰を受けるのは間違いない。しかし、二人は気心の知れた仲であることから、王は笑みを浮かべるだけで、少年を咎めることはしなかった。 「君にはここにずっといてほしいと思っていたんだが……我が国の英雄だからな。それ相応の地位だって用意する。この先、国は安定期を迎えるだろう。何不自由なく過ごせる――それでも帰るのか?」 「それなら余計に僕はいないほうがいい。この国は内政を重視するんだろう? これからは僕のような武官の時代じゃない。優秀な文官が必要になってくる。無駄飯食いな