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作者:松山剛,ゆきさん
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2015-03-20(一迅社)
价格:¥500 原版
文库:一迅社文库

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究極残念奥義―賢者無双―~俺が悪いんじゃない、俺のことを無視するおまえらが悪いのだ~ 挿画:ゆきさん デザイン:木緒なち(KOMEWORKS) 高橋忠彦(KOMEWORKS)  おやじとおふくろが事故で亡くなる前――そうだ、俺がまだ三歳か四歳くらいのガキだったころだ――家から一番近所の公園で、よく遊んでいた記憶がある。たいていは砂場で、三人で山とか城とか建物とか、好き勝手に作っていた気がする。  メンバーはいつも決まっていた。俺と、妹のレベッカと、あと一人は近所の女の子。いつもの仲良し三人組で、朝から晩まで泥んこになって遊んでいた。振り返れば、俺の人生で一番楽しかった時代かもしれない。 「ゆうしゃが、まおうをたおしたんだよ?」 「ちがうよ、まおうはまだしんでいないよ」 「そんなの、きいたことない」 「だって、おとうさん、いってたもん」 「でも、まおうは、『ななかがみ』でふういんされたって、きいたよ」 「レベッカ、うそつくなよ」 「ちがうもん、まおう、いきてるって、おとうさんいってたもん! うわーん!」  そんな他愛のない口げんかも、今となっては懐かしい。  それからしばらくして、その女の子は遠くに引っ越してしまった。  最後はお別れを言われたような気もするし、引っ越す先を聞いたような気もする。だが俺は、それきり二度と会えないなんて考えもしなくて、「じゃあね」と簡単に別れた気がする。あの子はなんだか、すごく寂しそうな顔をしていた気もするけど、今となってはよく思い出せない。  あの子は今、どうしているんだろう。いったいどこに行ってしまったんだろう。  ふと、そんなことを思ったりもするけれど、それは思うだけで、泥のような記憶の奥底からそれ以上の思い出を引っ張り出すことはできない。  もう二度と、あの子に会うことはないだろう。漠然とそう思っていた。  ――そう、あの日、あの時までは。 序章 世界一影の薄い少年  今日も野良スライム拾いの仕事を終えて、少年は帰途についていた。  野良スライムは畑の作物を荒らすので、捕獲して農民組合事務所に持っていくと一キロ百ゴルドで引き取ってくれる。いわゆる害獣駆除だが、報奨金の出るモンスターの中では一番簡単に捕れるため、少年の生業となっている。  ――あー。腹、減ったなあ……。  節約のために昼食をほんの少ししか食べなかったため、