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作者:西型一央,もっつん*
类型:少年向 日文
出版:2015-01-20(一迅社)
价格:¥500 原版
文库:一迅社文库

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恋すると死んじゃう彼女に愛されすぎると俺が死ぬ 挿画:もっつん* デザイン:ナカムラナナフシ(ムシカゴグラフィクス) 序章  高校一年目も終盤に差しかかった、一月中旬の金曜日。  その日、最後の授業の体育を終えて教室に戻ってきた俺は、自分の机に伏すなり、そのまま眠りこけてしまった。  千五百メートルの長距離走。  今日は朝から黙々と雪が降ってたもんだから、きつかった。  冷たい風が吹きすさぶ雪の中を走るなんて、一体どこの荒行だよ。  前の晩、無駄にネットで夜更かしして、寝不足気味だったのも、かなりこたえた。  お陰で、掃除も帰りのホームルームもスルーしてしまうほどの大爆睡……。  そんな俺がようやく目を覚ましたのは、人気の消えた放課後だった。 「さむっ……!?」  震える体をさすりながら起こし、「ふああ……」と大きく欠伸しながら、すぐ脇の窓ガラスを閉める。  寝ぼけ眼に映るのは――オレンジ色の光に包まれた夕空と、校庭にうっすらと積もった雪。もう雪はやんでいた。  放課後の教室は静まり返っている。  いつもは部活や居残りの生徒たちで騒がしいはずなんだけどな。  ……そういや、今日は大事な職員会議があるって言ってたっけ。だから、生徒は早く下校するようにって、確か朝のホームルームで……。 「だから誰もいないのか……」 「誰もいないなんてことは、ないんだけどな」  突然、声が飛んできた。 「うおっ!?」  慌てて振り向くと、俺の後ろの席に座っていたクラスメイトの天之川美月さんが、片手を口元に添えてクスクスと笑っていた。 「そんな大袈裟に驚かなくてもいいのに」 「あれ、天之川さん? いたんですか?」 「うん。ずっとね」  たおやかに笑う彼女。ふんわりとした長い髪がかすかに揺れた。 「――君の寝顔に、見とれてたの」  彼女は頬杖をつきながら、俺の顔をまっすぐに見つめる。 「え……?」  動揺した俺は、彼女から目が逸らせなかった。  ワケわかんないっす……。  何せ、彼女とは今までまともに会話をしたこともなかったし、そんな冗談を言う子かどうかすら、わからなかったから。  そんな俺を見て、天之川さんはまた、クスッと笑った。  ――天之川美月。 『姫君』なんてたいそうな愛称で呼ばれ、学校中の男子女子、ひいては教職員からも慕われている美少女。  実家は千年ほど前、