エデンズ·エンド·エクスプローラー
Illustration. ねこにゃん
Design. AFTERGLOW
目次
Prologue Vermilion
Phase1 Aerial Queen
Phase2 E3 School
Phase3 A.D.2081 Autumn
Phase4 Seekers Game
Phase5 Past and Future
Phase6 Attackers Game
Phase7 Rescue Game
Epilogue Dragons
あとがき
Prologue Vermilion
〈Ｅ３ギア起動コール確認。パーソナルチェック開始。終了。エクスプローラー・工藤鑑真ガンマ。ライセンス確認〉
〈バイタルチェック実施します。脈拍・心拍・体温・脳波、すべて正常値。負傷箇所なし〉
〈ギアチェック実施します。損傷判定なし。コア出力正常。イナーシャルホイール駆動開始。外部補助動力なし。予想行動時間４時間23分〉
〈通信機能チェック。エデン第31基地・作戦ネットワーク、オンライン〉
〈全チェック完了。Ｅ３ギア「バーミリオン・ドラゴン」31-7番機、オールグリーン〉
〈幸運を！〉
耳に響く冷静な声を聞き流し、少年は開いた視界の状況を確認するまもなく、走り出す。
その腕も、足も、胴も、チタン合金の装甲に覆われている。
それでありながらも、生身の人間よりも速く、鋭い動きができている。
そのことを当然と受け止めながらも、鑑真は満足しない。
「レディ、プリセットオーダー、高機動モード！」
〈受理しました。変更に８・４秒かかります。それまでの事故に注意してください〉
一瞬力が抜ける。
それを力ずくで補って走る。「鎧」は、鍛えていなければうずくまってしまうほどの重量だったが、鑑真はしっかりと鍛えていた。
やがて数秒の間に下半身に力が行き渡り、先ほどのスピードのさらに三倍にも及ぶ動きを実現する。
その速さで駆けるのは、コンクリートに覆われた広大な敷地と、その先に広がる巨大な……本当に巨大な樹海。
樹に覆われ、鳥や獣も多く潜み、豊富な資源が眠っているが、そこに人の手は入っていない。
それもそのはずだ。地球にその場所は存在しない。
だから、地球ではあ
