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作者:葉原鉄,Mtu
类型:少年向 书籍样本 日文
出版:2014-05-20(一迅社)
价格:¥500 原版
文库:一迅社文库

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はぐれ聖者の神剣勝負 挿画:MtU デザイン:木緒なち(KOMEWORKS) 高橋忠彦(KOMEWORKS) 序章 遭遇の剣戟  騎士は走る。ひた走る。白馬にまたがり、山道をゆく。  早春の陽射しはまだ薄く、向かい風は肌に冷たい。  剥きだしの土を蹄鉄が打つたび、力強い揺らぎで金色の髪がはためき踊る。 「もっとよ、プリマヴェーラ! もっとがんばる!」  馬カヴアロに乗ってこその騎士カヴアリエレ。  馬の足は騎士の足。騎士の栄誉は馬の栄誉。使命とあらば坂道も粉骨で駆けあがる。だから労りは必要ない。ただ信頼をこめて手綱を取る。 「ちょ、ちょッとフィオ! 急ぎすぎじゃないッスか!」  悲しいかな、背中にしがみついたミカエラ・ソアヴィは騎士でなく従者。胸と手足の鎧からして装飾は控え目。顔も体も華やかさに欠け、赤茶けた髪は風にたなびくほどの長さもない。馬上にもまるで慣れておらず、吐き気に嗚咽を漏らしている。  くらべてみると対照的だ。騎士の髪は豊かな金糸。鎧姿は華麗の一言、優美な微笑みは絶えることなく、前方を見据える眼差しは凜として揺るぎない。 「はいミッチー、確認! 私の使命はなんでしょうか!」 「ヴィ、ヴィルジーノ家の所領であるデルツォの村にて発見された古代遺跡の調査、および同時に発生した正体不明の怪物の駆除……おえっぷ」 「つまり一刻の猶予もなし! いくら急いでも急ぎすぎじゃない!」 「本隊ぶっちぎって先行するのはどうッスかねぇ……だいたいふたり乗りでこの坂を全力疾走なんて、プリムが壊れるッスよ。ていうかアタシもヤバい、そろそろ……!」  彼女の乗馬下手は重々承知している。わかっていても焦燥は募る。  この先には怪物の脅威に怯える人々がいるのだ。  とはいえ、ミカエラばかりか愛馬プリマヴェーラも息があがっている。やはり鎧着用のふたり乗りは負担が大きすぎるのかもしれない。 「ためしに想像してみりゃわかるッスよ……背中に人を乗せたら大変って。ほら、ギルド連の今年の標語だって――若人よ、馬であれ――ッスから」  想像してみた。すこし間を置き、ピンとくる。 「ミッチー、お手柄ね!」 「はい?」  思い立つと休む間もなく、フィオは行動に移った。  デルツォの村は灰褐色に染まっていた。  四方を取