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作者:すえばしけん,Noco
类型:少年向 日文
出版:2014-05-20(一迅社)
价格:¥500 原版
文库:一迅社文库
丛书:祓魔科教官の補習授業(1)
代购:lumagic.taobao.com
祓魔科教官の補習授業 落第少女に咒術指南 挿画:NOCO デザイン:ナカムラナナフシ(ムシカゴグラフィクス) 序章 「人気がないのは確認したな? なら、ここで食い止める。準備急げ!」  黒嶋は大声を上げ、そして部下の一人に視線を向けた。 「対策本部からの連絡は?」 「今ありました。――『避難警報発令の必要は認めず。ここで確実に排除しろ』と」 「――またか!」  歯を剥いて唸る上官に、部下たちは身をすくませる。 「ったく、現場を知らん上層のアホどもが!」  市民に余計な不安を与えるのは確かに控えるべきだろう。『問題なく排除できました』という事後報告だけで済めば、それに越したことはない。  しかし全ては現場での処理が上手くいけばの話である。逃がせばアレは無防備な市街地に突入し、人間を喰い散らかす。実行部隊にかかる重圧は半端ではない。今回のように余裕のないイレギュラーケースでは特に、だ。 「姿が見えたら斉射。足が止まったら、咒術クラフトで止めだ。――構え!」  天原市特別災害事案対策隊第三班、黒嶋以下六名が迎撃態勢を取る中、地響きを伴った足音が徐々に大きくなる。  やがて――角を曲がって標的が姿を現す。 「……うえ」  部下のうめきが聞こえた。  魔禍魂デモン――それはまさに『醜悪な肉塊』という表現が似つかわしい生命体だった。  一つ一つのパーツは人間のものに似ている。しかし、その配置も数もでたらめ極まりない。死者のようにあおぐろい体を三本の足と一本の手で支え、前部と上部に付いた目がせわしなく動いている。背中には二本の太い触手。  でかいな、と黒嶋は胸のうちで呟いた。  体長四メートル、体高二メートルというところだろうか。黒嶋の豊富な経験の中でもそうそう経験のない大物だ。ここ天原市の警備担当官として赴任してからでは、おそらく最大クラスだろう。  班長の自分を含めた四名が常人フラツト、二人が咒禁師ウイズである。通常の魔禍魂デモンならこれで十分に対処できる構成だが―― 「撃て!」  号令とともに機関銃が火を噴く。一瞬怯んだように足を止めた肉塊だったが、すぐにその巨大な眼球がこちらを睨めつける。  黒嶋は勘の命ずるままに声を上げた。 「斉射継続! 平行して咒術クラフト行使! 全力でだ!」  命令に応じ、咒禁師ウイズたちの咒杖ワンドが鈍い光を放つ。  まず、不可視の空