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作者:佐倉紫
类型:乙女向 书籍样本 日文
出版:2016-12-31(Frontier Works)
价格:¥611 原版
文库:阿丽亚娜玫瑰

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騎士侯爵の優しい策略 この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは、いっさい関係ありません。  CONTENTS   騎士侯爵の優しい策略   一番の贈り物   大好物は一番最後に   あとがき イラスト/旭炬  煌々と灯る明かりと、華やかな音楽に満たされた、麗しの仮装舞踏会。  参加者は皆、思い思いの仮装に身を包み、本来の身分を隠して多くのひととの交流を楽しんでいる。  ダンスや美食に夢中になる者もいれば、ここぞとばかりに社交に精を出す者もいた。  いずれもなんらかの目的で足を運んでいるだけあり、その顔は一様にきらきらと輝いている。  ──が、ただひとり。広間の隅に所在なくたたずむアリシア・スティルズだけは、とてもこの場の雰囲気を楽しむ心境にはなれなかった。  それどころか、今年で十七歳になった彼女の胸には、屈辱と不安と緊張が激しく渦を巻いている。  くるくると踊るひとの輪を見つめながら、彼女はふっくらした赤い唇を噛みしめ、涙がこぼれ落ちそうになるのを必死にこらえていた。 (せっかく王都にやってきたというのに、こんなにつらい思いをする羽目になるなんて)  名門スティルズ伯爵家の娘として生まれながら、アリシアが王都に足を運んだのは、これが人生で二度目のこと。  一度目は二年前のデビュタントのときだ。そのときは両親も財産をはたいて、彼女に社交界デビューにふさわしい白いドレスを贈ってくれた。  王宮で開かれた、社交期の始まりを告げる舞踏会はそれはそれは盛大なもので、アリシアは今も時折夢に見ては、素敵な殿方と広間で踊る想像に思いを馳せていた。  だが実際のアシリアは、デビュタント以降、貴族の義務である社交からはずっと遠ざかっている。  というのも、伯爵家には祖父の代から続く莫大な負債があり、おかげで舞踏会用のドレスを仕立てることは疎か、王都へ向かう旅費さえ捻出できないほど、財政は逼迫していたのだ。  それでもアリシアは、貧しいことを不幸だと思うことは一度もなかった。  自分に惜しみなく愛情を注いでくれる両親や祖父母、そして心優しい領民たちが、いつも彼女を見守ってくれていたからだ。  ──だがそれも、祖父母が亡くなり、一年前に父まで急逝し、母が気鬱から床に伏せるようになるまでのこと……。  おかげでアリシアは、代々続く家の負債と、病を得た