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作者:紫月恵里,凪かすみ
类型:乙女向 书籍样本 日文
出版:2017-02-20(一迅社)
价格:¥540 原版
文库:一迅社文库Iris
丛书:旦那様の頭が獣なのはどうも私のせいらしい(2)
代购:lumagic.taobao.com
旦那様の頭が獣なのはどうも私のせいらしい 2 目次 序章 第一章 新婚旅行は波乱のはじまり 第二章 地下聖堂の光と闇 第三章 聖地は複雑怪奇 第四章 見えるものと見えざるもの 第五章 声なき声の主 終章 あとがき イラストレーション ◆ 凪 かすみ 旦那様の頭が獣なのはどうも私のせいらしい2 序章 「今度こそ元に戻ったぞ」  満面の笑みを浮かべ、朗らかな声を上げるクラウディオに、ローゼマリーは感極まったように声を詰まらせた。 「……っ、本当に、よかった」  クラウディオの前に置かれた鏡には月光にも似た銀の毛並みの獅子の顔も、黒曜石の輝きを放つくるりと巻いた羊の角も映ってはいない。艶やかな黒髪に、彫りの深い精悍な面差し。ともすれば冷たい印象を与えてしまいそうな切れ長の青い双眸は、今は喜びに柔らかく細められている。堂々とした佇まいの貴公子然とした青年の姿がそこにあった。  鏡は事実を映し出すもの。これなら自分の目だけではなく、他の人の目にもちゃんと人間の姿に見えるだろう。 「魔術も使えるようだ」  ふいにクラウディオが手のひらを返すと、瞬く間に婚礼の時に見た青い小鳥が現れ、高らかにさえずりながら飛び立った。  ローゼマリーは溢れ出しそうな涙をぐっとこらえ、笑みを浮かべた。 「魔力をお返しすることができて、安心しました」  もうこれでクラウディオは王太子位を追われることも、命を脅かされることもない。そう思うと嬉しくてたまらない。だが同時に胸によぎったのは、一抹の寂しさ。 (クラウディオ様は魔力が元に戻ってもわたしをフォラントに帰す予定はない、とは言っていたけれども……。わたしは魔力を奪う体質のようだから……)  再びクラウディオの魔力を奪ってしまっては元も子もない。きっと周囲はローゼマリーがクラウディオの妃でいることを許さず、フォラントへ帰すだろう。  じくじくと痛み出す胸を片手で押さえ、口元に無理やり笑みを浮かべる。 「さあ、これで心置きなく王位継承ができるぞ。バルコニーの外で民衆が待っている」  意気揚々としたクラウディオの声に反応するように、建物の外から歓声が湧き起こる。 「王位、ですか? まだ国王陛下がご存命では……」  問い返す声が聞こえなかったのか、クラウディオは足を止めることなくバルコニーへと歩き出した。肩に羽織った漆黒のマントの緋色の裏地が翻り、