后退 返回首页
作者:織川あさぎ,伊藤明十
类型:乙女向 书籍样本 日文
出版:2017-01-20(一迅社)
价格:¥540 原版
文库:一迅社文库Iris

代购:lumagic.taobao.com
竜騎士のお気に入り 侍女はただいま兼務中 目次 序章 第一章 少女の願い 第二章 空は青く 第三章 再会の白い花 第四章 王者への祝福 第五章 信じる心と永久の祝福 終章 あとがき イラストレーション ◆ 伊藤明十 竜騎士のお気に入り 侍女はただいま兼務中 序章  イヴァルト王国首都。  国の守りとして鉄壁の、偉大なるトルーガ山脈を背にして、縦横に平野を流れる大河の恵みによって発展した都市である。  大河に沿って広がる街を治めるため、この国には通常の騎士団の中に、特殊な部隊が存在する。 ――偉大なる空の王者に跨がり、空から地上を睥睨する、竜騎士。  その竜騎士だけを集めた部隊が、竜騎士隊と呼ばれている。  その部隊の存在は、周辺国のみならず、大陸の端の端まで伝わっている。  一人の騎士が成し得た竜との絆によって保たれるその関係は、この国にとってはなくてはならないものだった。  それゆえに、竜を密猟し、他国に売りさばく密猟団の噂は、長年この国において悩みの種だった。  竜が狩られている現状は、現在人に対して友好的な感情を持つ竜達を悪い方に刺激することとなる。その影響を重く見た国王から命が下され、密猟団の被害を食い止めるための討伐隊が組まれたのは、メリッサが十六歳の成人の日を迎える半年ほど前のことだった。  現地に派遣されることが決まったのは、竜の背に乗り、空をかける、竜騎士達。その中で一番目立つ人物を探して、メリッサは出陣式の慌ただしさでごった返す広場をうろうろと彷徨う。本来、竜達も揃っているこの広場に、竜騎士以外が入ることはできないのだが、メリッサはお使いという理由を盾に、侍女見習いの濃い灰色のお仕着せのまま、堂々と足を踏み入れていた。  背が低く、小柄な彼女は、竜騎士達や大きな竜達の間では見えなくなりそうなものだが、にんじんにもたとえられる橙色の髪は、その周囲に埋没することなくその小さな存在を知らしめていた。 「ああ、駄目よ。これは白の女王に渡す分なの! あなたの分は、もうご主人が持ってるからね」  遙か上から、にゅっと首を伸ばしてきている緑の竜に籠を突かれ、メリッサは苦笑しながらその鼻先を撫でてやる。  目を眇め、それを喜ぶ竜の横から、琥珀の竜が自分も撫でろと鼻先を突き出した。 「もう。先に進めないわ。ねえみんな、隊長さんはどこ? 教えてくれる?」